1年間,週末に,孤独に通い続けた経験は,自分に,大きな影響を残し,無駄ではなかったと思う.英語のテキストは,最初の1学期の間,The Catcher in the Rye,の英文解釈をひたすらやるという,受験対策としては,なんとも言いがたい内容だが,講師もしっかりしていて,知的好奇心を煽るには最適だった.もちろん,抜粋だったので,その後,自分が初めて買ったペーパーバックとなった.
2年ぐらい前だったか,People of the lieという本を読んだ時に,これ自分のことじゃないかと,自問自答したことがある.読むとホント怖くなる.翻訳は随分昔に話題になったらしく,これがきっかけで人格障害と言う用語が日本で広まったという噂も聞いた.Evil とは何かを考えさせられるのだが,典型的な内容を最終章のまとめから拾う:
"..., it is characteristic of those who are evil to judge others as evil. Unable to acknowledge their own imperfection, they must explain away their flaws by blaming others. And, if necessary, they will even destroy others in the name of righteousness."
それで,それをどう救うか?に対する答えが次の文に集約されている:
"The healing of evil - scientifically or otherwise -can be accomplished only by the love of individuals."
では,実際の評価に,どれだけの時間をかけて取り組んだか,はどれほどの意味を持つだろう.評価する方も人間なので,日常の頑張りが見えたかどうかは,影響するだろう.一方,いつか,書いた気もするが,自分が大学院に入ったとき,歓迎会で教授が口にした言葉で「理論は,All or nothing. 結果が全てです.人間性は問われません.」というものがある.今の場合に即して言えば,発表と論文の内容だけで,審査されるということか.こう言い換えてしまうと,当然の内容だ.