鈴浦グループとは?(20150301)


組織が複雑化して自分でも間違うことがありますが,院生は大学院工学院応用物理学専攻,学部生は工学部応用理工系学科応用物理工学コース,職員は工学研究院応用物理学部門に,それぞれ,属しています.そこからさらに分類されて,量子物性工学講座というくくりの中にある物性物理工学研究室に鈴浦は准教授として属しています.鈴浦が指導教員となっている学生を含めたメンバーをひとくくりにして鈴浦グループと呼んでいます.

同じ研究室に教授として明楽先生が,助教として江上先生が属していまして,それぞれ,独立なグループを形成しています.話はそれますが,助教と助教授は全く異なる職種で,いつだったか,法律改正により,従来の教授を助けるということが明文化されていた時代の助教授と助手が,それぞれ,准教授と助教に移行し,原則的には独立した教員と認められ,学生の指導に関して国の定める法律による制限はなくなたっと理解してます.

2014年度までは,研究室配属時にどのグループを希望するかまで指定するようにお願いしてきました.このやりかたはウチの研究室だけだったのですが,教員間で相談した結果,2015年度から他研究室と横並びに,グループへの配属希望は取りやめることになりました. 他の研究室の話を聞いてみると,配属後すぐにテーマによって指導教員を決めるというところが多いので,あえて,特別なことをする必要はなかろうということです.だったら,全ての研究室がそうすればいいのにと,私自身は思いますが,いまだに表向きは教授が指導教員となるのが基本で,実質的な指導は准教授と助教で行う,なんてところがあるのかもしれません.

しかしながら,理論研究の場合,アイデアを出す.具体的に計算する,結果について議論する,というぐらいにしか寄与を分類できず,私のような研究スタイルだと,アイデアの部分がかなりのウエイトを占めているので,やることを決めてしまうと,あまり,他の先生の助けを借りるような場面はなく,あったとしても,そんなことで時間を浪費させるだけというケースが多いことから,最初から責任教員をきちんと定めて,専門的な教育を施したほうがいいと考えています.

他の先生と交流することは大歓迎です.それは,研究室内に留まりません.実験グループと共同で研究するときは,一緒に議論することもあります.研究内容が複雑化してますから,特定の問題解決に助けを求めることもあるでしょう.4年生前期の間は,研究室の4年生全員まとめて教育することもありえます.学生が自主的にゼミを開いてもいいでしょう.他人に自分の考えを理解してもらうという作業はどのようなレベルでも重要です.

いつの時代でも,学生にとって研究室配属後どのような生活となるかは大きな関心事です,夏の大学院入試までは基礎的な勉強をさせて,というのは学生に優しいようですが,教育・研究を進める上では,教員側の怠慢でしょう.もちろん,学生側もそれを望むなら,それはお互いの利益が一致してますから,そういう学生は,そういう研究室に行ってください.

研究室はそれまでの勉強不足を取り返す場所ではなく研究するところです.鈴浦グループでは卒業論文・修士論文で学会発表の出来るレベルの成果を目指します.締め切りギリギリに議論が不十分なママ論文を提出すればいいというような子供染みた考え方ではそんなレベルには到達しませんし,学会は講義がない期間,俗に言う,夏休み・春休みにあることが多く,その期間に作業が集中することもありえます.

もちろん,無理強いすることは,ありません.学会発表は共同研究者が行う場合がありますし,成果が出ない場合だってありえます.成果が出るか出ないかは,どれだけ時間をかけたかとは,あまり,相関がない印象ですが,そのレベルを目指せば,後に続く人々のための何らかの知見が得られて,卒業論文・修士論文としては十分成り立ちます.

大学生活に何を求めるかは,人ぞれぞれ,いろいろな価値観があっていいでしょうけども,願わくば,研究室では研究をすることが求められるということを理解できて,物性理論研究に携わりたいと強く希望する学生に来てもらいたいと思います.研究テーマについては該当ページを参照してください.


参考までに古い文章も残しておきます.


グループに関するお問い合わせは以下の電子メールアドレスまで:

suzuura#eng.hokudai.ac.jp (#をアットマークに変えてください)

直接話が聞きたいという場合は以下の部屋をご訪問下さい:

鈴浦の居室:工学部A棟2階21 (A2-21)
学生の居室:工学部A棟2階57 (A2-57)



鈴浦グループが所属する組織のウエブサイト