応用数学IIおよび応用数学演習II(2017年度)受講者のためのページ


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参考書

応用数学Iにおいて微分方程式とフーリエ解析を扱ったのに続いて,応用数学IIではベクトル解析と複素関数論を学習する. どちらも,半年で扱うには豊富すぎる内容だが,物理を学ぶ上で有用な部分をピックアップして取扱い,定理の証明には深く立ち入らず,計算が実行できるようになることを優先する.

下記は応用数学Iでも取り上げた文献である.詳しくは応用数学Iのページを参照すること. ベクトル解析に関して,最近の文献を挙げておく.非常に丁寧な説明で,初学者向き. 曲線や曲面を,数学的に厳密に考えようとすると,特に曲面の場合は,複雑な状況を想定して理論を構築する必要がある. 数学者が電磁気への応用を想定して書いた次の本はわかりやすい. 個人的には,微分形式という量を定義して計算を簡略化するのが良いと考えているのだが,線形代数をきちんと学んで添字がたくさんある量を扱うのに慣れてないと逆効果なので,今回は避けて通ることにした.微分形式をわかりやすく説明している文献も増えており,余裕のある学生は,是非,チャレンジして使えるようになってもらいたい.

複素解析に関する追記

この講義・演習の後半で扱う複素解析に関する参考書は,最初に列挙した7冊の内容で 最低限の知識は押さえられ,それをマスターすれば十分である.

複素解析に関しても膨大な量の文献が存在するが,3つ挙げておく. 最初の文献はこの中では最新のもので,非常にわかりやすい.肝の部分をどのように理解すべきか,噛み砕いて説明がなされている.

次の文献は,全体のストーリーと題材の選び方が,私好みである.

3つ目は,かなり数学よりだが,論理が明快である.応用面の記述がやや少ない.

アマゾンのリンクを付けておいたので評価を見てもらいたい.数学プロパーな人々からはケチがついている部分もあるが,どれも高評価で,実際,素晴らしい文献である.複素解析を本格的に学びたいなら,是非,手にとって読み込んでもらいたい.

ただ,応用物理への応用を考えた場合は,数学的なロジックを追うよりも,複素関数を自在に扱えることが最優先と言える.特に,時間応答の解析には不可欠なツールなので,まずは,扱いに慣れてもらいたいことから,計算練習が重要で,先に上げた文献や演習書をあたって訓練を積んでもらいたい.
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