熱力学(2013年度)受講者のためのページ
更新情報
- 0802:成績確定.
- 0730:最終試験の案内.
- 0729:最終試験の案内(暫定版).
- 0722:期末試験の案内.
- 0719:第13回分までの講義内容公開.
- 0614:中間試験採点結果公開.
- 0524:第8回分まで講義内容公開.中間試験の案内.
- 0517:第6回分まで講義内容公開.履修登録確認.
- 0412:第3回分まで講義内容公開.履修登録についての案内.
- 0405:ページ公開.
成績確定(20130802)
合格者リスト:[htmlファイル:認証あり]
最終試験の採点結果:[htmlファイル:認証あり]
このページについて
このページは,熱力学における連絡事項の周知徹底と,使用する配布資料の公開を目的とする.
ファイルはPDF形式であり,ダウンロードにはユーザー名とパスワードによる認証が必要である.
配布資料
- 配布資料1:講義の進め方と成績評価について(0405)
最終試験の案内(0730)
中間・期末の平均点:
熱力学の評価について(2013/07/30)(htmlファイル:認証あり)
中間試験の採点結果:コメント(htmlファイル:認証あり)
期末試験の採点結果:コメント(htmlファイル:認証あり)
最終試験は,以下の日程で実施する.
8月2日(金)10:30−12:00
試験範囲は講義内容全体と中間・期末試験の内容とする.特に,以下の内容について,復習する事.
- 等温過程,等圧過程,等積過程における,理想気体が受け取る熱量.
- 等温過程,等圧過程,等積過程における,理想気体のエントロピー変化.
- カルノーサイクルより低い効率を持つサイクルの不可逆性
- 異なる温度を持つ2つの物質を接触させた時の状態変化,到達する熱平衡状態,この変化(熱伝導)の不可逆性.
- 理想気体がジュールの法則を満たす事,マイヤーの公式.
- ゴムの弾性の一般論に基づく断熱伸張による温度変化
- 理想気体のジュール・トムソン係数
中間・期末試験とほぼ同様な出題形式で,基本事項の掲載も同様である.難易度も同じだが,講義や試験で扱った内容を問うもので,その部分を復習すれば,必ず,答えられるはずである.健闘を祈る.
期末試験の案内(0722)
以下の日程で期末試験を実施する.
7月26日(金)10:30−11:30
残りの時間で,解説を行う.出題範囲は第8回から13回までの講義内容とする.以下の内容を問うので,必ず,内容を確認しておくこと.
- 断熱自由膨張の不可逆性
- 異なる系を接触させた時の状態変化の方向
- 液相・固相間転移温度(融点)の圧力依存性
- ボイルの法則とジュールの法則を満たす気体の状態方程式
- 熱平衡状態の安定性から導かれる熱力学的不等式
- ゴムの弾性エネルギーの長さ依存性と断熱伸張による温度変化
- ジュール・トムソン係数とジュール・トムソン過程の不可逆性
選択式にするので,全ての内容を完璧にする必要はないが,中間試験と同様に,問題の難易度に依存して配点が異なることに注意せよ.講義では扱わなかった内容も含まれるが,当然ながら,講義で提供した道具立てで全て対応可能である.
基本的に,この期末試験と中間試験との平均点により成績評価を行う.その評価が不可,または,可の者を対象として,8月2日(金)にも試験を実施する予定であり,詳細は期末試験後にこのサイトで通知する(7月29日頃の予定).
中間試験の案内(0524)
以下の日程で中間試験を実施する.
5月31日(金)10:30−11:30
残りの時間で,解説を行う.出題範囲は第7回の講義内容までの範囲とする.特に,以下の内容について,深く考えてくること.
- 理想気体に対するマイヤーの関係式
- 理想気体の準静的変化による等温過程・等圧過程・等積過程における,外部から受ける仕事・外部から受ける熱量・エネルギー上昇
- 上記の変化で構成されるサイクルのP-V図と熱効率
- 熱力学の第2法則と可逆サイクル・不可逆サイクルの熱効率
今後,7月26日(金)に第8回から13回までの講義内容を出題範囲とした期末試験を行い,基本的に,中間試験との平均点により成績評価を行う.
中間・期末試験で成績が芳しくなかった場合は,8月2日(金)に,全範囲を出題範囲とする最終試験を実施するので,受験し合格すれば単位を与える.ただし,最終試験の成績のみでは,秀と優の評価は与えないので,GPAを気にする学生は,中間・期末試験で勝負すること.また,最終試験の受験資格は,中間試験と期末試験の両方,もしくは,どちらか一方を受験していることとする.
履修登録の確認(0517)
htmlファイル
履修登録について(0412)
履修登録期間終了後,名簿が得られたら,このサイトで公開するので,各自で,確認をお願いする.応用物理以外の学生で,必修単位として,この講義を履修する事を希望する者は,個別に相談に来るように.他コース履修者で,既に個別に連絡をいただいた場合も,確認は一斉に行うので,しばらくお待ちを.
各回の講義内容
- 第1回 (0405):準備
1-1 多変数関数と偏微分:関数,微小変化,微分係数,偏微分
- 第2回 (0409):熱平衡状態と温度
2-1 マクロな物理量:示量変数,示強変数,状態量
2-2 熱平衡状態
2-3 熱力学の第0法則:温度計
2-4 温度:経験温度,セ氏温度,気体温度目盛り
- 第3回 (0412):理想気体
3-1 ボイル・シャルルの法則:理想気体の状態方程式
3-2 状態方程式:微分形,熱膨張率,等温圧縮率,圧縮係数,不完全気体
3-3 気体分子運動論:分子論による圧力,ベルヌーイの法則,ジュールの法則
- 第4回 (0419):熱・仕事・エネルギー
4-1 熱:熱,仕事当量
4-2 第1法則:状態変化とエネルギー保存則
4-3 準静的変化:熱平衡状態を保つゆっくりとした変化,圧力のする仕事
4-4 熱容量:定積熱容量,定圧熱容量,マイヤーの関係式
- 第5回 (0426):熱機関
5-1 蒸気機関:サイクル,ニューコメンのサイクルとワットの改良
5-2 カルノーサイクル:等温変化,断熱変化,外部とやり取りする仕事と熱量
- 第6回 (0510):熱効率
6-0 これまでの復習:第1法則,熱容量,理想気体,等温膨張による仕事,断熱膨張による仕事,カルノーサイクル
6-1 熱効率:カルノーサイクルの熱効率
6-2 永久機関:第1種永久機関,第2種永久機関
- 第7回 (0517):熱力学の第2法則
7-1 不可逆変化:熱伝導,自由膨張
7-2 第2法則:クラウジウスの原理(I),クラウジウスの原理(II),トムソンの原理,3つの原理の等価性
7-3 不可逆サイクルの熱効率:カルノーサイクルの効率との関係,可逆サイクルの熱効率
- 第8回 (0524):絶対温度とエントロピー
8-1 絶対温度:可逆サイクルの効率による絶対温度の定義
8-2 エントロピー:可逆サイクルにおける微小熱量変化と温度の比の総和
- 中間試験(0531):[試験問題]
得点範囲(下限) |
0 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 |
60 | 70 | 80 | 90 | 100 |
人数(全61人中) |
0 | 2 | 11 | 14 | 9 | 5 |
8 | 2 | 2 | 6 | 2 |
(配点=100-120:平均点=48.6:最高点=110)
コメント(htmlファイル:認証あり)
- 第9回 (0614):エントロピー変化と不可逆過程
9-1 エントロピーと第2法則絶対温度:不可逆サイクル,クラウジウスの不等式
9-2 エントロピー変化(可逆変化):等積変化,等圧変化,等温変化
9-3 エントロピー変化(不可逆変化):熱伝導,自由膨張
- 第10回 (0621):熱力学関数
10-1 基本法則のまとめ:第0法則,第1法則,第2法則,第3法則
10-2 エントロピー,エネルギー,エンタルピー:熱力学関数と自然な変数,基本関係式
10-3 自由エネルギー:ヘルムホルツの自由エネルギー,ギブスの自由エネルギー
10-4 マックスウェル関係式:エントロピー変化の温度,圧力,体積による表現
- 第11回 (0705):状態変化と安定性
11-1 熱力学的関係式:エネルギー関係式,定圧熱容量と定積熱容量の差
11-2 状態変化の向き:エントロピー増大の法則,ルシャトリエの原理
11-3 熱平衡状態の安定性:1次の変化量(熱平衡条件),2次の変化量(安定性条件)
- 第12回 (0712):化学ポテンシャル
12-1 粒子数変化:熱力学量の粒子数依存性,化学ポテンシャル差が有る時の状態変化の方向,ギブス・デュエムの関係式
12-2 相平衡:相平衡条件,相図,共存曲線,等温曲線,クラペイロン・クラウジウスの式
- 第13回 (0719):熱力学の応用
13-1 転移温度の圧力依存性:沸点・融点の圧力依存性
13-2 ゴム弾性:等温伸張によるエントロピー変化,断熱伸張による温度変化,張力一定伸張による温度変化
13-3 理想気体分子の速度分布:マックスウェル・ボルツマン分布
- 期末試験(0726):[試験問題]
得点範囲(下限) |
0 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 |
60 | 70 | 80 | 90 | 100 |
人数(全58人中) |
8 | 7 | 6 | 6 | 2 | 3 |
7 | 6 | 6 | 2 | 5 |
(配点=80-140:平均点=47.2:最高点=120)
コメント(htmlファイル:認証あり)
シラバス(北海道大学公式ページ)
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シラバス検索
別ウインドウが開くので,課程区分を「学士課程」,教員名を「suzuura」あるいは「鈴浦」で検索を.
このシラバスは毎年更新されており,特に,2013年度から担当者が鈴浦に変わったので,再履修者は注意せよ..
参考書
シラバスに示した参考書をここにも列挙しておく.これらの文献は講義計画に沿うものとして頻繁に参照していると理解いただいてよい
- ゼロからの熱力学と統計力学,和達三樹他著(岩波書店)
- キッテル熱物理学,山下次郎他訳(丸善)
- 熱学入門,藤原邦男他著(東大出版会)
- 熱現象30講,戸田盛和著(朝倉書店)
最初の3つは,統計力学の内容も含んでいる.熱力学は,巨視的な物理系の性質を説明する成立する学問であり,統計力学を必要としない.熱平衡状態を記述する学問としては,今後,覆される事はないであろう.
統計力学は,熱力学に微視的な説明を与える学問であり,こちらを前提とすると理解しやすい事もあるし,むしろ,統計力学に頼らないと結果が得るのが難しい事もたくさんある.応用物理工学コースでは,3年生の前期・後期で,統計力学について深く学ぶので,その導入としても役に立つことから,これらの書籍を購入しても,無駄になる事は無いだろう.
熱力学(2013年度)受講者のためのページ